アメリカ子育て:習い事の特徴と種類

教育/習い事

アメリカの子供の習い事。どういった特徴があって、どんな種類の習い事があるのでしょうか。日本との考え方や仕組みの違い、アメリカで人気の習い事などについて解説していきたいと思います。

特徴

根本にある考え方

まずは習い事に対する考えた方が日本とアメリカでは少し異なると思います。

子供の得意分野をみつける

アメリカでは子供に習い事を始めさせるときの優先事項が得意分野を見つけることや子供の可能性を広げること。年齢が低いほどその傾向が強い。そのためサマースクールをはじめとして短期間のプログラムも充実している。

子供自身が楽しむ

大前提にあるのが子供自身が楽しむということ。一度やったら最後までやりきらなければならないというプレッシャーはなく、あくまでも楽しいから続けるという考え方。合わない、楽しくないというのであれば短期間でやめていくのが普通。

親、家族がサポートしてみんなで楽しむ

親、家族の関与はどの習い事をする場合も大きい。車社会のアメリカでは送り迎えは親の責任。自然と関与する度合も増える。チームスポーツだと親同士の付き合いも多い。土日の試合や発表会は家族で応援に行くのが週末の一つの楽しみ方。

仕組み

これらの根本にある考えをサポートする形で仕組みがあると理解すると分かりやすい。

シーズン(またはクラス)ごとの申し込み

例えば、サッカーなどのスポーツでは春、秋の2シーズンが基本で、シーズンごとに申し込みするというシステム。もちろん、ずっと同じスポーツを同じチームでという子供もいるが入れ替わりも多い。

また、アメリカならではの特徴として、シーズンを通して複数の異なるスポーツをやる子供も多い。住む地域にもよりますが、例えば、極端な例だと春は野球、夏は水泳、秋はサッカー、冬はバスケットボール、などシーズンごとに競技を変える子供も。

季節ごとの代表的なスポーツ
野球/ソフトボール、テニス
水泳
サッカー、アメフト
バスケットボール、フットサル、スキー
通年 体操、ダンス、格闘技

activeforlife.com

得意分野をみつける、運動能力の向上、などの他に一つのスポーツに集中しすぎて燃え尽き症候群に陥るリスクから守るというメリットもあるとのこと。オプションをたくさんもっておくのはいいこと。

Sports & Fitness Industry Association によると、2020年のデータで子供が定期的にプレイしたスポーツは6~12歳で1.62、13~17歳で1.72、パンデミック前は2近い数字なのでやはり複数のスポーツをやる子供が多い。

豊富なプログラム

習い事の種類が多い。定番スポーツや音楽、格闘技などに加えてサマースクールなどを利用して乗馬、ネイティブキャンプ、アート系、STEM系、レゴ、ゲーム、など様々な種類の習い事がある。またオンラインでの習い事もコロナ渦の影響もありますます一般化。

アメリカで人気の習い事

スポーツ、格闘技

こちらは2020年の6~12歳の子供が参加したスポーツの人数。コロナの影響もあって全体的に減っていますが。ざっくりと人気のスポーツが分かると思います。

球技

野球、バスケットボール、アメリカンフットボールはプロスポーツも含めてアメリカを代表するスポーツなので人気。サッカーも男女ともに人気のスポーツ。全身を使うのと比較的安全ということで親にも人気のスポーツ。

テニス、ゴルフなどの個人競技も人気が高い。

サッカーに関してはこちらの記事もご参考。

水泳

日本と違ってアメリカの学校では水泳の授業はないので子供に習わせることが多い。小さい子供だと30分程度の個人レッスンで最初は犬かきのようなところから。プールのある家も多いので個人レッスンのコーチを呼んで教えてもらうなどもアメリカらしい習い方。

体操(ジムナスティック)、ダンス、チアリーディング、バレエ

体操(ジムナステック)は人気の習い事のひとつ。サマースクールなどで始める気軽なものから週末は遠征で大会に出るような本格的なものまで。公園では良く女の子がジムナステックで習ったような技を披露してくれます。

バレエやダンス、チアリーディングなども女の子に人気の習い事。

アイスホッケー、スケート

アイスホッケーは4大スポーツのひとつなので習い事としても人気。少しハードルが高いかもしれませんが、スケートリンクの数は多いので日本人でも習わせている人もちらほら。

格闘技

格闘技も人気の習い事。空手、テコンドーは特に人気が高い。その他にも、柔道や剣道、合気道など日本の武術も意外と人気がある。

その他

その他にアメリカならではのものは、例えば乗馬。サマーキャンプなどでも人気。

音楽、アート

ピアノやヴァイオリン、ギターなどの音楽も人気の習い事。アート系もサマースクールなどで様々な種類のアートを気軽に学ぶことが出来る。

学習関連

アメリカには学習塾や進学塾のようなものはあまりないが、算数(math)と国語(reading)を教えるKUMONは人気でどの町にも教室がある。それ以外にもロシア式のロシアンマスなどの教室もちらほらみかける。

また、STEM関係や数学、プログラミングなどはサマースクールでも人気のあるクラス。

習い事の探し方

まずは各地域(市単位)のレクレーションセンターのホームページから季節ごとのアクティビティガイドが出ていることが多いのでそちらをチェック。市民と市民でない場合では料金が異なる場合があるが近隣の市のものもチェックすると選択肢は広がる。あとはYMCAも色々な習い事を幅広くやっている。

やりたい事が決まっていれば口コミ情報誌、地域のスーパーなどにおいてあるフリーペーパー、もちろんインターネットでの検索で色々と調べる。「xxx near me」と入れると候補が出てきます。

まとめ

アメリカでは、特に子供が小さいときは気軽に色々と試すことが出来て子供の得意なことを見つけたり、可能性を広げることが出来るので良いところだと思います。また家族で一緒に楽しみながら出来ることが多いのもアメリカならではの良いところ。

ただ、基本的には何をやるにもお金が必要なのと、送り迎えを含めて親の負担はそれなりです。また、例えば何かのスポーツに絞ってより本格的に取り組むようになると州を超えての遠征やなども増えてきくるのでそれなりの覚悟が必要ですね。

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