アメリカ子育て:日米の違い

教育/習い事

日米で違う子供の育て方。しつけの仕方や、考え方の違い学校や社会など周囲の環境などについて解説したいと思います。

アメリカの子育てが必ずしも全て良いというわけではないですが、日本人でも良いところは取り入れられるので、この記事を読んで少しでも参考になれば良いなと思います。

しつけやルールの違い

ほめて育てる

アメリカでは叱って育てるよりほめて育てるのが基本。学校でも習い事でも良いところを伸ばして育てるという考え方

良いことをしたら学校、校長(プリンシパル)、先生からチケットがもらえたり、表彰されたり。制度としてもほめる仕組みがある。

罰則

一方で、罰則は日本より厳しいというかかなりドライ。成績が悪いと親の呼び出し、いじめは退学や場合によっては警察に呼ばれるなど。

公立、私立によって異なるが、日本にくらべてルール自体は少ないがそれを破ると罰則は厳しい。

タイムアウト

罰則ではないが、アメリカのしつけで良く使われるのが「タイムアウト」。いうことを聞かないと叱るのではなく、一定時間(年齢x分くらいが目安)子供を一人で落ち着かるという方法。

子供だけでなく親も気持ちを落ち着かせることができる。決して罰ではなく子供と親のルールという感じでやるのがちょうどいい。

ただ、最近は孤独感や不安を感じたり、その場しのぎといったタイムアウトのデメリットも指摘されていて、一緒にいながら感情を落ち着かせる「タイムイン」という考え方も主流になりつつある。

自立、個人を尊重させる

赤ちゃんでも添い寝しない。子供部屋を小さいころから与える。といったように早い時期から子供を一個人として扱うことで自立を促す。

アメリカでは親であっても一緒にお風呂に入ることはない。特に異性の親が子供と一緒にお風呂に入ると警察に通報されることもある。子供が間違って学校で言ってしまうこともあるので日本人の親は注意が必要。

それ以外にも、子供のころからお金の管理をさせたり場合によっては株を子供の誕生日の与えたりなど、経済的な自立心も子供のころから養われる。

自分で決める、意見を言う

学校でも家庭でも、自立心があって自分で決められるように育てる。ミドルスクール(日本の6年生~中学2年生)になると選択科目は自分で選ぶようになる。

習い事も選択肢が多いので(親の影響はもちろんあるが)自分で選ぶことが多い。

子供が自分で決めたことに対して(仮にそれが間違っていても)親や周りがほめることが多い。

アメリカでは、学校でも小さいころから自分の意見を言う場が多い。授業中、課題の発表などシェアリングやスピーチの機会も多い。

自然と子供は自分の意見ははっきり言うようになる。親であっても、先生に対しても自分の意見があればきっちりと意見を言いますし、考え方が違えば反論してきます

子育ての環境

周りが寛容、子供への配慮がある社会

日本では子供が騒いでいると「親のしつけが悪い」という感じで少し白い目でみられることもある。アメリカではそういうことは全くない。

むしろ、子供は騒いで当たり前という感じで日本のようにイライラしている人は少ない

子供が外で泣いていても日本のように泣き止むように必死になることはあまりない。子供は泣くものだ、感情表現のひとつという考えが根本にあるだけでなく、周りが寛容だということも影響しているのだろう。

また、意外かもしれませんが、アメリカ人はとても親切。子供と一緒にいて何か困ったことがあると周りの人が積極的に助けてくれたり。レディーファーストと同じで子供と一緒にいるとドアを開けて待ってくれたり。

子育ての設備が充実

プライグランド(遊具のある公園)は数が多く、設備も新しくメンテナンスがしっかりされていて充実している。

また子供向けの施設、設備も整っている。ストローラーを使う親にとって日本より整備されているし、買い物の際の子供を乗せるカートスペースなど、全体的に子供にやさしい設計になっている。

子供どおしで自由に遊ぶ機会は少ない

環境が充実している一方で、子供どおしでだけで自由に遊ぶ機会は少ない。

アメリカではどこに行くにも親がついていく必要がある。学校や習い事の送り迎え。日本のように学校帰りや放課後に子供だけで遊ぶことはない。州によって異なるが基本的には13歳未満の子供は一人にさせてはいけないという法律がある。

子供どうしで遊ばせる場合は「プレイデート(Play Date)」と言って親が連絡を取りあって約束する必要がある。公園だったりどちらかの家で遊ばせるケースが多い。

誕生日会が多いのもアメリカの特徴。クラスメートや友達を呼んでホームパーティーしたり、公園、遊園地、スケート場、博物館、映画館、などいろんなところでバースデーパーティーを開く。

学校は勉強をするところ

アメリカでは学校は勉強するところ。日本のように掃除をしたり、給食の準備をしたりといったものはない。

また、体育もいちおうPE(Phisical Education)というクラスがあるが日本のものよりかなりゆるい感じ。水泳もない。体育祭もなく、何か団体でやるものと言えばダンスくらい。年に1回お披露目がある。

運動をやるなら習い事でやる。日本のように集団生活や団体行動を学ぶ場でもなく、学校はあくまでも勉強するところという感じ。

アメリカの学校についてはこちらの記事もご参考。

習い事の選択肢が多い

ひとつのことを継続するより、色々と試して子供の好きなこと、得意なことを見つけることが大切という考え方があり、習い事の選択肢も多い。季節ごとに違うスポーツをやったり。サマースクールがああったりと選択肢が多い。

アメリカの習い事うの特徴や種類についてはこちらの記事もご参考。

アメリカの子育てで要注意なこと?

偏食が多い

日本ではバランスよくなんでも食べれらるようにと嫌いなものでも無理して食べさせるようなことをしますが、アメリカでは本人の好きなものを食べさせることが多い。

そのため、中毒性の高いものばかりを食べる子供が多くなり肥満問題の原因でもある。

日本のようにバランスの良い給食はなく、昼食は持参するか、ホットランチを頼むか。そのホットランチもピザ、フライドチキン、などのようなものが多く、あまり健康的とは言えない。

アメリカに住む日本人の子はバランスの良いお弁当を持ってくることが多いが親は大変。

整理整頓、ゴミすて、行儀

アメリカでは学校でも掃除を自分たちでやるという習慣がない。身の回りのものは自分で掃除したり、片付けをする習慣をつけるなど家庭でのしつけがより重要になってくる。

食べ方も放っておくと日本人的には非常にマナーの悪い食べ方になってしまう。好きなものだけ食べて残したり、まっすぐ座って食事ができなかったり。こちらも家庭でのしつけがより重要。

親の関与が多い

個人主義、自立を育むことが基本的な考えとはいえ、子育てにかかる時間は日本より多いという印象。特に学校、習い事の送り迎えは大変。子供が2人、3人といると専業主婦であったも一人でやっていくのは大変。

習い事なども親が積極的に関与する。例えばチームスポーツであればボランティアでチームのサポートをしたり、遠くで試合があれば一緒に遠征したり、など。

まとめ

個を大切にして育てるアメリカ。一方で日本は協調性、調和、といったことが重視される。どちらが優れているかというのではなく、アメリカで日本人を育てる場合は、両方の違いを理解してそのメリット・デメリット、子供の将来などを考えて子育てに取り組む必要がある。

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